本記事では、取材や対談をベースにした広告や販促コンテンツを単なる文字起こしにせず、きちんと届く読ませる記事へと昇華させるために、コピーライター歴30年の私が実践しているライブ感と情報の密度を両立させる編集技術を公開します。
コピーライター歴30年の私が、取材や対談で構成された広告や販促コンテンツを読んでしばしば気になることを挙げつつ、取材系記事を書くときに心がけていることを紹介します。
ライブ感は大切ですが
取材や対談を原稿にするとき、その人が本当に話した雰囲気が伝わるライブ感は大切です。でも、書き起こし原稿とも違います。与えられた文字数をぎりぎりまで有効に使って、クライアントの伝えたいことを入れ込み、クライアントの商品やサービスの魅力を盛り込むのが私の仕事です。
「おはようございます。お久しぶりです。」「はい、そうなんですよ。」のような言葉が会話の冒頭にちょくちょく入っている原稿をよく見かけます。いきなり本題にしたくないし会話をしたリアル感も大切なので、入れたい気持ちはよくわかるのです。意味のない挨拶的な言葉でもここに一つあるだけでライブ感がぐんと出るなど特段の理由があれば入れるべきですが、何度も入れる必要はありません。その分、伝えたい内容に文字数を使えます。
対談相手に「☆☆さんはどうですか?」と聞くセリフもそうです。その質問がなくては伝わらなければ入れますが、話題が読者に明確に伝わっていてお互いにたずね合っているのがわかる文脈なら、なくても成り立つかもしれません。
敬語が続きすぎるとまどろっこしい
「いらっしゃったとお聞きしました」「ご覧になりましたか?」など、そのまますぎる敬語が並んでいる文章もあります。タメ口で話したことにするわけにはいかないので、丁寧な印象は必要ですが、度が過ぎるとまどろっこしく、貴重な文字数を費やしてしまいます。
ときには体言止めという選択肢
貴重な文字数をいかに有効に使い切っているかが気になると書いてきました。それに関連して、話し言葉だからといってすべての文章がですます調である必要はありません。ですます調は文字数を本当に消費するのです。
いくつか連なる文章のうち、ひとつが体言止めになっても、丁寧な印象が大幅に損なわれるわけでもなく、逆にテンポよくなり締まるのはよくあることです。
取材対象者も魅力的に見せたい
私の仕事は、クライアントの商品やサービスを伝えるのが目的で、取材対象者がいくら有名人であってもそのために登場してもらっています。その方の芸能活動や最新作のアピールが目的ではありません。
という大前提はあれど、登場してもらうからには、取材対象者のイメージもよくしてあげたいのが人情。「この人、いい人なんだな」と読む人に思ってほしいし、そうなれば取材対象者もうれしいはず。これらが最終的にはクライアントのメリットにもつながります。
私は取材対象者の“ちょっといいエピソード”をできるだけわざとらしくならないよう盛り込むようにしています。
最後に(まとめ)
ライブ感と情報の取捨選択: 会話のリアルさを出すための「間」や挨拶は重要ですが、文字数には限りがあります。クライアントの伝えたいメッセージを優先するため、冗長な部分は大胆にカットする判断力がプロには求められます。
リズムを作る文章術: 「ですます」調や敬語が連続するまどろっこしさを解消するために、あえて体言止めをはさむなどで文字数を効率的に使い、読み心地のよいテンポをつくります。
取材対象者の魅力も最大化: あくまで主役は商品やサービスですが、取材対象者の人間性を引き立てるエピソードを加えることで記事の好感度を高め、結果としてクライアントのブランドイメージ向上に貢献します。

